2003/8/4
自転車屋のおいちゃんのところは遊び場の秋葉神社の前でフジオやヒサシと一緒に僕らのたまり場だった。小学生の僕らには自転車は唯一の遊び道具であり宝物だった。カブトムシを捕りに行ったり河原へ遊びに行くのには無くてはならないのが自転車だった。おいちゃんの所には全ての工具やいろんな部品があって僕らの自転車をチューンナップするのに格好のドックだったのだ。今思えばガキんちょによく商売道具をいじらせたりしたなぁと思うけど、おいちゃんは“おお、いいわ。そこらんの使え”といって自由にさせてくれた。お店に入ったときのオイルのにおいや、ひんやりとした空気は今でも鮮明に憶えている。僕の弟は自動車修理の工場長をしているけど、おいちゃんの影響を濃く受けたんじゃないかなぁ・・。弟の話をするとおいちゃんはすごく嬉しそうに話し始めて、戦争のこととか1時間ほどはつかまってしまったなぁ。そんな大好きだったヤマシタのおいちゃんが今朝、突然亡くなってしまった。明日の仕事の予約も入れていたほど元気だったのに。でもおいちゃんの人生の引き際のよさは“やっぱおいちゃんはすごいや”って見ていた子どもの僕の思ったとおりの見事さだった。








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